男子
第25回日本リーグ
第25回日本リーグ
ライトから楊成太の放ったスパイクが相手のブロックアウトを誘った。寺廻監督は両手で頭を抱え込みしばらくベンチから立ち上がれなかった。苦闘の末、サントリーをフルセットで下した日本電気が初優勝を飾った瞬間であった。2年前、同じ大阪城ホールで新日鐵とプレーオフを戦い、苦渋を舐めたこの場所で決めたのだった。しかも、前日、その新日鐵に意地の勝利を見せ付けられ、頂点に立つ苦しさを教えられたNEC。最終戦も負ければプレーオフという状況の中、そのプレッシャーに勝ったのは、キャプテンの楊だった。5セット目が始まる前、痛めていた両ひざのサポーターを外し、勝負に出たキャプテンの気持がラリーポイントの最終セットでNECに勝利を呼び込んだのであった。